建物状況調査では、建物の様々な箇所を詳細に調査します。ここでは、主な調査項目である、基礎、構造、外壁、屋根、内装、設備について、どのような点がチェックされるのかを解説します。まず、基礎の調査についてです。基礎は、建物の土台となる部分であり、建物の耐久性や耐震性に大きく影響します。基礎のひび割れや、不同沈下、鉄筋の露出、ジャンカ(コンクリートの豆板)などを確認します。また、基礎の形状や、高さなども確認します。次に、構造の調査についてです。構造は、建物の骨組みとなる部分であり、柱や梁、壁などで構成されています。柱や梁の腐食や、傾き、ひび割れ、接合部の劣化などを確認します。また、壁の断熱材の状態や、筋交いの有無なども確認します。そして、外壁の調査についてです。外壁は、雨風や紫外線から建物を守る役割を担っています。外壁のひび割れや、剥がれ、浮き、変色、雨漏りなどを確認します。また、外壁の素材や、塗装の状態なども確認します。さらに、屋根の調査についてです。屋根は、雨漏りを防ぐための重要な部分です。屋根のひび割れや、ズレ、サビ、コケの発生などを確認します。また、屋根材の種類や、雨樋の状態なども確認します。内装の調査についてです。内装は、室内の状態をチェックします。床や壁の傾き、ひび割れ、シミ、カビの発生などを確認します。また、建具の開閉状況や、収納スペースの状態なども確認します。最後に、設備の調査についてです。設備は、住宅の快適性を左右する重要な部分です。キッチン、浴室、トイレなどの水回りの設備の状態や、電気設備、給排水設備の配管などを確認します。これらの項目を、専門家が丁寧にチェックすることで、建物の状態を正確に把握することができます。